ミャンマーのアヘン栽培、過去10年で最大 世界最大供給源に

　１２月４日　国連薬物犯罪事務所（ＵＮＯＤＣ）は３日、戦争で荒廃したミャンマーのアヘン栽培が過去１０年間で最高水準に急増し、過去１年間では１７％増加したと明らかにした。写真は２０１６年１１月、カヤー州ロイコーで撮影（２０２５年　ロイター／Soe Zeya Tun）

[３日 ロイター] - 国連薬物犯罪事務所（ＵＮＯＤＣ）は３日、戦争で荒廃したミャンマーのアヘン栽培が過去１０年間で最高水準に急増し、過去１年間では１７％増加したと明らかにした。紛争と経済的困難から違法取引に手を染める農家が増えたためという。

栽培面積は２０２４年の４万５２００ヘクタールから今年は５万３１００ヘクタールに拡大。アフガニスタンでのアヘン生産が減少する一方、ミャンマーが世界最大の違法アヘン供給源となっていることが浮き彫りとなった。

ＵＮＯＤＣ東南アジア太平洋地域代表のデルフィーヌ・シャンツ氏は声明で、「ミャンマーは重大な局面を迎えている。大幅な栽培拡大は、近年アヘン経済がどれほど巻き返しているかを示すとともに、将来一段と拡大する可能性を示唆している」と述べた。

ＵＮＯＤＣは、数年にわたる減少の後、最新の調査結果では２０２０年以降アヘン栽培が着実に増加していることが確認されたと述べた。アヘン価格がこの期間に２倍に上昇したことが背景という。