インド製造業PMI、11月改定は9カ月ぶり低水準 米関税で
12月1日 S&Pグローバルがまとめた11月のHSBCインド製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は56.6と、10月の59.2から低下し、速報値の57.4も下回った。写真は4月23日、インド南部タミルナドゥ州で撮影(2025年 ロイター/Francis Mascarenhas)
Anant Chandak
[ベンガルール 1日 ロイター] - S&Pグローバルがまとめた11月のHSBCインド製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は56.6と、10月の59.2から低下し、速報値の57.4も下回った。
9カ月ぶりの低水準。米国の高関税で需要が低迷した。
ただ、好不況の分かれ目となる50.0は53カ月連続で上回り、調査開始の2005年3月以降で最長の拡大局面が続いている。
生産と新規受注はともに2月以来の低い伸び。厳しい市場環境、プロジェクトの開始の遅れ、競争の激化が背景。
特に懸念されるのは米国の関税措置。調査は対米輸出に直接言及していないが、海外受注は約1年ぶりの低い伸びだった。アフリカ、アジア、欧州、中東からの受注は堅調だった。
HSBCのインド担当チーフエコノミスト、プランジュル・バンダリ氏は「米国の関税で製造業の拡大ペースが鈍化した」と指摘。
「将来の生産見通しが示す企業マインドは、11月に大きく冷え込んだ。関税の影響に対する懸念の高まりを反映している可能性がある。物品・サービス税(GST)引き下げの効果は薄れつつあり、関税という逆風を相殺するには不十分かもしれない」と述べた。
雇用創出ペースは21カ月ぶりの低水準。将来の生産に関する企業信頼感指数は、海外との競争圧力を背景に22年半ば以来の低水準となった。
投入コストの上昇率は9カ月ぶりの低水準。産出価格の上昇率も3月以来の低水準だった。





