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中国の世界的な融資活動、最大の受け手は米国=米大学研究機関

2025年11月18日(火)16時03分

 11月18日 米ウィリアム・アンド・メアリー大学の研究機関「AidData」が18日に公表した報告書によると、中国の世界的な融資活動の最大の受け手は米国となっており、発展途上国よりも高所得国への融資が増加していることが分かった。写真は10月18日、ニューヨーク市で撮影(2025年 ロイター/Kevin Coombs)

[香港 18日 ロイター] - 米ウィリアム・アンド・メアリー大学の研究機関「AidData」が18日に公表した報告書によると、中国の世界的な融資活動の最大の受け手は米国となっており、発展途上国よりも高所得国への融資が増加していることが分かった。

2000─23年の中国の融資・助成金は世界のあらゆる地域の200カ国で合計2兆2000億ドルに上るという。

中国は長い間、「一帯一路」イニシアチブを通じた発展途上国に対する債権国と見なされてきたが、半導体、人工知能(AI)、クリーンエネルギーなどの分野における戦略的インフラやハイテク・サプライチェーン(供給網)を支援するなど、先進国への融資にシフトしている。

AidDataによると、米国は中国から最も大きな公的セクター信用を供与されており、約2500のプロジェクト・活動に対して2000億ドル以上に及ぶ。

中国の国有事業体はテキサス州とルイジアナ州の液化天然ガス(LNG)プロジェクト、バージニア州北部のデータセンター、ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港とロサンゼルス国際空港のターミナルといった建設資金を提供するなど、「米国のあらゆる地域や分野で活動している」という。

中所得国や高所得国を支援する割合は00年の24%から23年には76%に拡大。例えば英国は600億ドル、欧州連合(EU)は1610億ドルを受け取った。

ロイター
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