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米航空便の遅延急増、航空管制官の欠勤増加 政府機関閉鎖1カ月余り

2025年11月04日(火)08時06分

空港を歩く旅行客。10月31日、ワシントンで撮影。REUTERS/Annabelle Gordon

David Shepardson

[ワシントン 3日 ロイター] - 米政府機関の一部閉鎖が34日目に入り、航空管制官不足による影響が深刻になっている。病欠などの欠勤が増えているという。

閉鎖の影響で、1万3000人の航空管制官、5万人の運輸保安局職員が無給で働くことを余儀なくされている。

航空各社によると、320万人が運航の遅延や欠航の影響を受けている。3日は2900便近くが遅延した。

米連邦航空局(FAA)は、ダラスとオースティンの空港で管制官不足による地上遅延が発生し、ヒューストンとワシントンではさらなる遅延が発生する可能性があると述べた。

ダフィー運輸長官は、政府閉鎖の影響で移動にかかるリスクが大き過ぎると判断した場合、米国の航空システムを閉鎖することになると警告。

「安全でないと判断すれば全空域を閉鎖する。人々を旅行させない。現時点でまだそうした状況にはない。ただ大幅な遅れが出ているだけだ」とCNBCに語った。

FAAの10月31日の発表によると、利用者数で上位30空港の半数近くで管制官が不足し、6200便以上が遅延、500便が欠航となった。

31日のニューヨークの空港では、管制官の8割が不在だった。ダフィー氏は、同日の遅延の65%は管制官の欠勤が原因と指摘。ただ、病欠を申請する管制官を解雇するつもりはないと述べ、「彼らは家事をしている。私は彼ら全員に出勤するよう求める」と語った。

航空会社団体によると、人繰りの問題が原因の遅延の比率は、政府機関閉鎖前はおおむね5%程度だったが、10月は16%に、11月の最初の2日間で79%に跳ね上がった。

ロイター
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