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対中100%関税回避、レアアース規制1年延期 米中首脳会談で最終決定へ

2025年10月27日(月)06時51分

 ベセント米財務長官は26日、マレーシアの首都クアラルンプールで行っていた米中閣僚級協議で「非常に実質的な枠組み」に到達したと明らかにした。マレーシア・クアラルンプールで26日撮影(2025年 ロイター/Hasnoor Hussain)

[クアラルンプール 26日 ロイター] - ベセント米財務長官は26日、マレーシアの首都クアラルンプールで行っていた米中閣僚級協議で「非常に実質的な枠組み」に到達したと明らかにし、トランプ大統領が警告していた中国製品に対する100%追加関税は回避され、中国のレアアース輸出規制が1年延期されることになると述べた。

この枠組みを踏まえ、トランプ氏と習近平中国国家主席が30日に予定される首脳会談で、さらなる貿易協力について話し合うことができると語った。

NBCのインタビューで、中国に対する100%追加関税の発動を予想しているかとの質問に、「いや(予想していない)。また中国が言及していたレアアース(希土類)輸出規制も、何らかの猶予が得られると予想している」と述べた。最終的な条件は両首脳が決定することになるとした。

米中の閣僚級協議は米国からベセント氏とグリア米通商代表部(USTR)代表、中国側は何立峰副首相らが出席して25日から実施。初日の討議終了後、米財務省の報道官は「非常に建設的」だったと述べていた。

ベセント氏は両国の関税を巡る休戦が11月10日以降も延長され、中国側が米国産大豆の大規模購入を再開するとの見方も示した。

ABCの番組で、合意の内容が公表されれば米国の大豆農家は「今シーズンと今後数年間の見通しについて非常に満足するだろう」と語った。

グリア氏はFOXニュースの番組で、双方が一部の懲罰的措置を一時停止することで合意し、米国が「中国からのレアアースへのアクセスを拡大し、米国からの販売によって貿易赤字を相殺できる道筋を見いだした」と述べた。

一方、何氏と共に協議に参加した中国の李成鋼国際貿易交渉代表も、米側と暫定的な合意に達したとし、それぞれが国内の承認手続きに移ると述べた。具体的な合意内容は明らかにしなかった。

「米国の立場は強硬だが、中国は自国の利益と権利を断固として守ってきた」とした上で「両国は非常に集中的な協議を行い、懸念に対処するための解決策や取り決めを模索する建設的な意見交換を行った」と語った。

新華社によると、何氏は、米中が合意した内容を共同で実施すべきと述べたほか、両国が対等な対話と協議を通じて、互いの懸念に適切に対処する方法を見つけるべきと指摘した。

26日にマレーシア入りしたトランプ氏は閣僚協議終了後、「中国と合意すると思う」と前向きな姿勢を示した。

米中当局者によると、協議ではレアアースのほか、貿易拡大、合成麻薬フェンタニルを巡る問題、米国の入港料、中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」米国事業の所有権移管などについても話し合った。

ベセント氏はNBCの番組でTikTokを巡り、双方が取引の詳細を詰め、トランプ大統領と習主席が韓国で「取引を完了」できるようにする必要があると述べた。

トランプ氏は中国と米国で習氏と会談する可能性を示唆した。「われわれは会うことに合意した。今後、中国で彼らと会い、米国でもワシントンかマールアラーゴで会う予定だ」と述べた。

ロイター
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