英仏米、ガザ「国際安定化部隊」派遣に向け国連安保理決議案の策定進める

英仏米３カ国は、パレスチナ自治区ガザへの「国際安定化部隊」派遣に道を開く国連安全保障理事会決議案を数日中に取りまとめる作業を協力して進めている。フランス政府が１６日明らかにした。写真はガザで16日撮影（２０２５年　ロイター／Dawoud Abu Alkas）

John Irish　Michelle Nichols

[パリ／国連 １６日 ロイター] - 英仏米３カ国は、パレスチナ自治区ガザへの「国際安定化部隊」派遣に道を開く国連安全保障理事会決議案を数日中に取りまとめる作業を協力して進めている。フランス政府が１６日明らかにした。

トランプ米政権顧問の２人は１５日、ガザの治安安定化と復興支援のために国際安定化部隊を展開する計画が始動しつつあると語った。

フランス外務省の報道官はこの動きについて記者団に、国際安定化部隊は国際法上の確固とした根拠を備え、各国からの協力を得やすくするためにも、国連による負託が不可欠だとの見方を示した。

その上で「フランスは、国連安保理を通じた最終手続きが必要なそうした国際的なミッションの確立に向け、関係国とともに努力している。数日中の決議提出へ向け、特に米英両国と協議しているところだ」と述べた。

ホワイトハウスのある高官は１６日、トランプ政権は国際安定化部隊への人員拠出に関心を持つ多くの国と話をしていると説明。「この取り組みを後押しする国連安保理決議案についても議論している」と付け加えた。

複数の外交筋によると、国際安定化部隊は正式な国連平和維持部隊の形式にはならず、２０２３年の国連安保理決議に基づいて治安回復のためハイチに派遣された「多国籍治安支援ミッション」を踏襲する可能性がある。

スターマー英首相は１４日、国際安定化部隊が実際に展開される条件を整えるにはある程度時間がかかるとの見通しを示している。