パレスチナ承認は「恥ずべき」決定、イスラエル首相 国連演説で非難

イスラエルのネタニヤフ首相は、国連総会の一般討論演説で、パレスチナ国家承認について強く非難した。26日、ニューヨークで撮影(2025年 ロイター/Shannon Stapleton)
[国連 26日 ロイター] - イスラエルのネタニヤフ首相は26日、国連総会の一般討論演説で、英国やフランスなどの西側諸国によるパレスチナ国家承認を「恥ずべき」決定として強く非難した。
ネタニヤフ首相は「今週、パレスチナ国家を承認した指導者らがパレスチナ人にどんなメッセージを送ったかご存じか」とし、「ユダヤ人を殺害すれば報われるという非常に明確なメッセージを送った」と批判した。
演説に際し、ネタニヤフ首相が壇上に上がると、多数の代表団が退場する姿が見られた。一方、バルコニー席の参加者らはスタンディングオベーションを送った。
ネタニヤフ首相は、多くの世界の指導者が困難な状況に直面した際、立ち上がるどころか、「屈服した」とも非難した。さらに、2023年10月に起きたイスラム組織ハマスによるイスラエル奇襲攻撃に言及し、「世界の多くの人々はもはや10月7日を覚えていない。しかし、われわれは忘れない」と言明した。
また、公の場でイスラエルの行動を批判する多くの世界首脳らが「内々にはわれわれに謝意を示している。各国の首都で幾度となくテロ攻撃を防いできたとして、イスラエルの優れた情報機関を高く評価している」と述べた。
ハマスが運営するガザ政府メディアの事務所は声明で、ネタニヤフ首相の演説は「うそと明白な矛盾に満ちている」とし、「戦争犯罪と大量虐殺行為を正当化する必死の試み」と批判した。