トランプ政権、「聖域都市」条例巡りボストン市を提訴

　９月４日、米司法省は連邦移民当局への協力を制限する東部ボストン市の「聖域都市（サンクチュアリシティー）」条例を巡り、市と民主党のミシェル・ウー市長（写真中央）を提訴した。ボストンで８月撮影（２０２５年　ロイター/Brian Snyder）

Nate Raymond

[ボストン ４日 ロイター] - 米司法省は４日、連邦移民当局への協力を制限する東部ボストン市の「聖域都市（サンクチュアリシティー）」条例を巡り、市と民主党のミシェル・ウー市長を提訴した。

ボンディ米司法長官は声明で、ボストン市とウー氏は「全米で最悪のサンクチュアリ政策の実行者だ。法執行機関の活動を妨げ、不法移民を法執行から保護することを目的とした政策を明確に施行している」と主張した。

ウー氏は声明で、今回の訴訟は「私たちの街に対する憲法に違反した攻撃だ」と非難した。

司法省はボストン市議会が２０１４年に初めて採択し、１９年に改正したボストン・トラスト法を標的としている。この法律はボストン市警など市当局が移民・関税執行局（ＩＣＥ）を含む連邦当局と協力して、移民の拘束など民事上の移民法を執行することを禁じている。

訴状では同法が連邦政府による移民法の執行を妨害し、連邦法が州法や地方法に優先するという米国憲法の「最高法規条項」に違反していると主張している。