テキサス州の選挙区再編阻止、共和党上院議員がFBIに協力要請
Sarah N. Lynch Jana Winter Joseph Ax
[ワシントン 7日 ロイター] - 米テキサス州の選挙区再編を巡り、採決を阻止するため州外に出た民主党の州議会議員について、共和党のジョン・コーニン連邦上院議員(テキサス州選出)は7日、連邦捜査局(FBI)が捜索に協力することに同意したと述べた。
ただ、FBIが実際に何らかの行動をとるかどうかは不透明だ。
内部協議に詳しい関係者によると、FBIはまだ人員を派遣していない。司法省関係者は、匿名を条件に、テキサス州の法執行機関から要請があればFBIは協力する方針だと述べた。7日午後時点ではまだ要請は出されていないという。
法律の専門家は、FBIが介入する正当な権限を持っているかについて懐疑的な見方を示している。FBIはコメントを控えている。
州外にいる民主党議員は、大半が自身の居場所を公表しており、どのような罪にも問われていない。
テキサス州のアボット知事は今週、共和党が示した下院選の州選挙区の区割り再編案に対する採決を阻止するために州外へ出た州下院の民主党議員らにオースティンへ戻るよう命令。
共和党の州下院議長は4日の議会で、イリノイ州、ニューヨーク州、マサチューセッツ州などに退避した大半の民主党議員らをオースティンに連れ戻すために民事拘束令状を発行した。令状は州内にのみ適用され、刑法ではなく下院の規則に基づいている。
テキサス州当局は8日、イリノイ州の裁判所に対し、この令状をイリノイ州でも執行可能にするよう求めたが、イリノイ州のプリツカー知事(民主党)は、FBIが同州に派遣される可能性はないとし、州警察が「イリノイ州の全員を守る」と述べた。
50人以上のテキサス州の民主党議員は、トランプ前大統領が支持する選挙区再編案の採決に必要な定足数を満たさせないため、4日の議会開会前に別の州に移動した。