ブラジル、COP30開催地変更を否定 宿泊費高騰問題巡り

11月に国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)が開かれるブラジル北部アマゾン地域にあるベレンで開催期間中の宿泊費が高騰している問題で、ブラジルが開催地変更を求める圧力に反発している。写真はベレンで6月撮影(2025年 ロイター/Marx Vasconcelos)
Lisandra Paraguassu Kate Abnett
[ブラジリア 4日 ロイター] - 11月に国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)が開かれるブラジル北部アマゾン地域にあるベレンで開催期間中の宿泊費が高騰している問題で、ブラジルが開催地変更を求める圧力に反発している。
COP30のアンドレ・コヘアドラゴ議長は1日、ベレンでの開催以外に代替案はないと述べたが、発展途上国はホテル不足でベレンの宿泊費が高騰しており、負担できないと警告。コヘアドラゴ氏によると、先週の会合で複数国の代表がブラジルに開催地を変更するよう迫ったという。
こうした中、ブラジルは議長国声明で「COP30の開催都市変更については議論されていない」と表明。政府も「包括的、包摂的かつアクセス可能な気候変動会議の開催に、改めてコミットメントを表明する」と述べた。
ベレンを州都とするパラ州政府はロイターに対し、ホテル、家主、不動産業者と定期的に連絡を取って「責任と優良慣行を実践する必要性を強調」しているが、国内法では自由交渉の過程に政府が介入することは認められていないと説明した。
コヘアドラゴ氏は、ベレンはホテル数が少なく、政府の要請に反して通常の10─15倍の料金を請求していると明かした。