ロシア、米制裁の効果疑問視 「一定の免疫できている」

トランプ米大統領がウクライナとの停戦合意に応じなければロシアに関税などの制裁措置を発動する姿勢を示していることに対し、ロシア大統領府(クレムリン)のペスコフ報道官は30日、ロシアは既に制裁などへの免疫を得ているとして、効果に疑問を呈した。トランプ氏などによる制裁に関する発言を引き続き注視するとも述べた。写真はロシアのプーチン大統領。5月撮影(2025年 ロイター/Sergey Bobylev/Host agency RIA Novosti/Handout via REUTERS)
[モスクワ 30日 ロイター] - トランプ米大統領がウクライナとの停戦合意に応じなければロシアに関税などの制裁措置を発動する姿勢を示していることに対し、ロシア大統領府(クレムリン)のペスコフ報道官は30日、ロシアは既に制裁などへの免疫を得ているとして、効果に疑問を呈した。トランプ氏などによる制裁に関する発言を引き続き注視するとも述べた。
トランプ氏は29日、事態が進展しなければ、10日以内にロシアに対し関税や他の措置を発動し始めると表明。それまでの発言よりも、期限を短縮させる姿勢を示した。
ペスコフ氏は「ロシアは長い間、膨大な数の制裁措置下にあるが、ロシア経済は多数の制限下でも機能している」とした上で「一定の免疫ができており、トランプ氏などからの発言を引き続き注視している」と述べた。
ロシア外務省のザハロワ報道官は、新たな制裁で威嚇することは「常とう手段」だとし、そうした措置は効果がなく、西側諸国の経済に悪影響を及ぼすだけであることを米国や西側諸国が理解していないのは奇妙だと述べた。「西側は制裁を手放せないでいる。他の選択肢は残されていないようだ。ロシアは対抗するだけでなく、われわれの利益にできるような措置も講じている」とも強調した。