トルコ経済、「好循環」回復 インフレは中銀予想範囲に=財務相

トルコのシムシェキ財務相は27日、国内経済について、3月の市場混乱後、「好循環」に戻ったという認識を示した。写真は2024年7月、イスタンブールで撮影(2025年 ロイター/Murad Sezer)
[アンカラ 27日 ロイター] - トルコのシムシェキ財務相は27日、国内経済について、3月の市場混乱後、「好循環」に戻ったという認識を示した。
経済を管理するために取られた措置により、総外貨準備高や主要株価指数BIST100を含む全ての金融指標が3月中旬の水準を回復したと、放送局カナル7のインタビューで述べた。
トルコでは3月19日にエルドアン大統領の最大の政敵であるイマモール・イスタンブール市長が拘束されたことを受け、市場が混乱。中央銀行は緊急利上げや外貨準備売却などの措置を講じた。
中銀は24日、政策金利を300ベーシスポイント(bp)引き下げて43%とし、3月に中断していた緩和路線を再開した。利下げ幅は市場予想を上回る大きさとなった。
格付け会社ムーディーズは25日、トルコの格付けを「B1」から「Ba3」に引き上げ、金融政策の信頼性向上や物価上昇率鈍化、経済不均衡の縮小を理由に挙げた。
シムシェキ氏は今年のインフレ率について、「(政府は)中銀の予想レンジ中間から上限の範囲内に収まると予想している。29%を下回る見込みだ」と述べた。
消費者物価指数(CPI)上昇率は6月に35%まで鈍化し、2024年5月に記録した約75%のピークから低下が続いている。中銀の年末時点のインフレ率予想レンジは19─29%。中間値は24%。