停職中のタイ首相ペートンタン氏、倫理調査の対象に

7月14日、カンボジアの元指導者フン・セン氏との電話会話が流出した問題を巡り、停職中のタイのペートンタン首相(38、写真)に対し、タイ国家汚職防止委員会(NACC)が倫理違反の疑いで調査を開始すると現地メディアが報じた。6月20日、ウボンラーチャターニー県で撮影。タイ政府提供(2025年 ロイター)
Panarat Thepgumpanat Panu Wongcha-um
[バンコク 14日 ロイター] - カンボジアの元指導者フン・セン氏との電話会話が流出した問題を巡り、停職中のタイのペートンタン首相(38)に対し、タイ国家汚職防止委員会(NACC)が倫理違反の疑いで調査を開始すると現地メディアが14日報じた。
NACCの関係者は「調査委員会を設置した。調査期間は未定だ」と明かした。NACCは汚職以外に国家公務員の違反行為を調査する広範な権限を持つ。
NACCのサロート・プエングランパン事務局長氏は報道陣に対して、調査や委員による決定について把握していないと語った。
タイとカンボジアは未確定の国境を巡り対立し緊張が高まっている。そうした中、6月15日に流出した電話で、ペートンタン氏は国軍司令官を批判し、フン・セン氏にこびへつらう態度をしたとして、国内で大きな反発を招いた。憲法裁判所は今月1日、上院議員36人の申し立てを受理し、判決言い渡しまでの期間、首相の職務停止を命じた。