南ア、第1四半期の対米自動車輸出急減 トランプ関税で打撃

自動車製造者協会(NAAMSA)によると、第1・四半期の南アフリカの対米自動車輸出は、トランプ米大統領が課した輸入関税が販売に打撃を与えたことから急減した。写真は南アのダーバンの港で4月撮影(2025年 ロイター/Rogan Ward)
[ヨハネスブルク 14日 ロイター] - 自動車製造者協会(NAAMSA)によると、第1・四半期の南アフリカの対米自動車輸出は、トランプ米大統領が課した輸入関税が販売に打撃を与えたことから急減した。
対米輸出は前年同期比73%減少。その後も4月に80%、5月に85%減少した。
米国は南ア第2位の貿易相手国で、自動車の主要な輸出先でもある。南アは長年、米国とアフリカの主要な通商政策であるアフリカ成長機会法(AGOA)に基づく無税アクセスの恩恵を受けてきた。
NAAMSAは、この急激な落ち込みを短期間で回復するのは困難と指摘。ミケル・マバサ最高経営責任者(CEO)は、「これは単なる貿易問題ではなく、社会経済危機の兆候だ」と述べた。
トランプ氏は今月、南アを含む12カ国以上への関税賦課を発表した。南アは8月1日から30%の関税に直面している。
これと別に、4月に25%の自動車関税が課されているほか、5月以降は自動車部品にも適用されている。
南アはトランプ氏による今月の関税発表前に、年間4万台の無税輸出枠のほか、米国生産向けに現地で調達された自動車部品への無税アクセスを含む貿易パッケージを提案していた。