カナダ5月失業率が8年8カ月ぶり高水準、雇用は小幅増加

6月6日、カナダ統計局が発表した5月の失業率は、前月の6.9%から7%に上昇し、コロナ禍の2020年と21年を除くと2016年9月以来8年8カ月ぶりの高水準を記録した。トロントで2022年6月に撮影(2025年 ロイター/Carlos Osorio)
[オタワ 6日 ロイター] - カナダ統計局が発表した5月の失業率は、前月の6.9%から7%に上昇し、コロナ禍の2020年と21年を除くと2016年9月以来8年8カ月ぶりの高水準を記録した。
失業率上昇は3カ月連続。失業者数は160万人で、1年前から約14%増加した。
統計局は「現在の労働市場では仕事を見つける難しさが増している」と指摘。実際失業者の職探しに要する期間は平均21.8週と、1年前の18.4週から長引いている。
ただ5月の雇用者数は前月比8800人増で、1万2500人の減少だった市場関係者の予想に反してプラスを確保した。
トランプ米大統領による関税措置の影響が表れ始めた割には、5月の雇用状況は底堅さを示したとの声も出ている。
BMOキャピタル・マーケッツのチーフエコノミスト、ダグ・ポーター氏は「一見すると落ち着いた状況に思われる」と述べた。
一方でポーター氏は、米関税の全体的な影響を判断するのは時期尚早で、まだ主に直面しているのは自動車、金属という2つのセクターに限られると付け加えた。