米商務長官、関税訴訟の不透明感はEUに有利との見方を一蹴

6月1日、ラトニック米商務長官(写真)は「FOXニュース・サンデー」のインタビューで、米国の関税を巡る裁判の先行き不透明感が欧州連合(EU)の関税交渉に有利に働くとの見方を一蹴し、協議は継続中だと述べた。ワシントンで4月撮影(2025年 ロイター/Leah Millis)
Ted Hesson
[ワシントン 1日 ロイター] - ラトニック米商務長官は1日放送された「FOXニュース・サンデー」のインタビューで、米国の関税を巡る裁判の先行き不透明感が欧州連合(EU)の関税交渉に有利に働くとの見方を一蹴し、協議は継続中だと述べた。
長官は、米国の関税訴訟の不透明感でEUの交渉力が高まったとする、ロイターが伝えたEU当局者発言について問われると、「愚かな人間の愚かなコメントに耳を傾けてはいけない」と回答。「われわれと交渉している全ての国は、トランプ大統領の力と米国の労働者を守る彼の能力を理解している」と述べた。
米国際貿易裁判所は先月28日、輸入品に全面的に課税することは大統領の権限を逸脱しているとして、トランプ大統領が発動した一連の関税の大部分を差し止めた。
米連邦巡回控訴裁判所(高裁)は翌29日、この差し止め判断を一時停止し、関税措置を復活させる判断を下した。
ラトニック氏は裁判所の判断後、「全員がすぐに交渉の席に戻った」と述べた。