ガザ南部で31人死亡、食料配給所付近でイスラエル軍の銃撃=保健省

6月1日、パレスチナ自治区ガザの保健省によると、 南部ラファの食料配給所付近でイスラエル軍の銃撃で31人のパレスチナ人が死亡し、169人が負傷した。写真は1日、ガザ南部ハンユニスで、イスラエルの攻撃による死者の葬儀に参列する人々(2025年 ロイター/Hatem Khaled)
[カイロ/ガザ 1日 ロイター] - パレスチナ自治区ガザの保健省によると、 南部ラファの食料配給所付近で1日、イスラエル軍の銃撃で31人のパレスチナ人が死亡し、169人が負傷した。目撃者によると、食料を求めて集まった人々にイスラエル軍が発砲した。イスラエルはこれを否定している。
住民や医療関係者によると、銃撃に加え、イスラエル軍の戦車もラファの配給所に向かう数千人に向けて発砲したという。
一方、 米国が支援する民間人道支援団体「ガザ人道財団(GHF)」は、ラファの配給所では1日、食料が問題なく配給され、死傷者は出なかったと発表した。
GHFは声明を裏付けるため、たくさんの箱が積まれている周りに数十人が集まっている様子を映したビデオを公開した。日付は入っておらず、ロイターはこのビデオや何が起こったかを独自に検証することはできなかった。
イスラエル軍は初期の調査結果として、兵士らは配給場所の近くや中にいた民間人に発砲していないと述べた。
GHFの配給拠点は数が少なく、全てガザ南部にあるため、特に北部のパレスチナ人に移動を強いて危険な状況にさらしていると国連当局者は指摘している。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のラザリーニ事務局長は、1日に死者が出たことを非難し、「援助物資の配給が死の罠になっている」と述べた。