ASEAN首脳会議開幕へ、ミャンマー情勢や米関税対応を協議

5月26日、東南アジア諸国連合(ASEAN)は26─27日にマレーシアの首都クアラルンプールで首脳会議を開く。写真はASEANのロゴ。クアラルンプールで23日撮影(2025年 ロイター/Hasnoor Hussain)
Danial Azhar
[クアラルンプール 26日 ロイター] - 東南アジア諸国連合(ASEAN)は26─27日にマレーシアの首都クアラルンプールで首脳会議を開く。内戦が長期化するミャンマー情勢のほか、トランプ米政権の相互関税を受けた国際貿易の不確実性への対応を協議する。
議長国マレーシアは、ミャンマーの軍事政権と反政府武装勢力の双方と引き続き個別に協議し、直接対話を促す方針を表明。
マレーシアのモハマド外相は記者団に対し、来月ミャンマーを訪問する方針を示した。同相によると、ASEAN諸国の外相はミャンマー担当の常任特使の設置案を議論することに合意。任期は3年になる可能性がある。
ASEANはミャンマーの軍事クーデターを受け、2021年以降、国軍トップのミンアウンフライン最高司令官を首脳会議から排除している。
<中国首相も参加へ>
27日の会議には、中国の李強首相や中東諸国の首脳も出席する見通し。協議はトランプ政権の関税発表を受けて市場のボラティリティーが高まり、経済成長が鈍化する中で行われる。
ASEAN加盟6カ国は米国との交渉が不調に終われば、7月に32─49%の関税が課される可能性がある。
フィリピンのマルコス大統領は、首脳会議で関税への対応を協議・比較すると表明。各国の状況が異なる中でコンセンサスを模索する必要があると述べた。
インドネシアのマルティ元外相も、各国が対米交渉を進める際の指針となる重要な原則を明確にする必要があると指摘した。
首脳会議では南シナ海問題も協議する予定だ。