バルト海の電力ケーブル付近にロシア「影の船団」、ポーランドが介入

ポーランドのトゥスク首相は21日、ロシアの「影の船団」の船がポーランドとスウェーデンを結ぶ電力ケーブルの付近で不審な動きを見せたため、ポーランド軍が介入したと明らかにした。写真は2024年2月、ワルシャワで撮影(2025年 ロイター/Agencja Wyborcza.pl via REUTERS)
[ワルシャワ 21日 ロイター] - ポーランドのトゥスク首相は21日、ロシアの「影の船団」の船がポーランドとスウェーデンを結ぶ電力ケーブルの付近で不審な動きを見せたため、ポーランド軍が介入したと明らかにした。
北大西洋条約機構(NATO)は2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻後に電力ケーブルや通信回線、ガスパイプラインが被害を受ける事例が相次いだことを受け、バルト海地域の警備を強化している。
トゥスク首相は「制裁の対象となっている『影の船団』のロシア船が、ポーランドとスウェーデンを結ぶ電力ケーブルの近くで不審な行動を取った」とXに投稿。
「わが軍の効果的な介入後、船はロシアの港に向かった」と述べた。
影の船団 とは、ウクライナ侵攻後に科された国際制裁に違反して、ロシアが石油、武器、穀物の輸送に使用している船舶のこと。
ワルシャワのロシア大使館はコメントを控えた。ロシアはこれまでに、バルト海での破壊工作への関与を否定し、西側諸国がロシアの海上石油輸出を抑制するためにそのような主張を展開していると述べている。
ポーランドの送電網運営会社によると、ケーブルは機能しているという。