ニュース速報
ワールド

EU、1500億ユーロの兵器購入基金設立へ 欧州独自の安保強化

2025年05月22日(木)00時59分

欧州連合(EU)の各国大使は21日、ロシアに対する懸念のほか、米国の欧州防衛に向けた将来的な姿勢に疑念が出ていることを背景に、防衛プロジェクト向けに1500億ユーロ(1700億ドル)の融資を迅速に提供する新たな兵器購入基金の設立を承認した。写真はブリュッセルのEU本部に掲げられた旗。3月撮影(2025年 ロイター/Yves Herman)

[ブリュッセル 21日 ロイター] - 欧州連合(EU)の各国大使は21日、ロシアに対する懸念のほか、米国の欧州防衛に向けた将来的な姿勢に疑念が出ていることを背景に、防衛プロジェクト向けに1500億ユーロ(1700億ドル)の融資を迅速に提供する新たな兵器購入基金の設立を承認した。

EUの執行機関である欧州委員会は3月、EU加盟国間の共同プロジェクトに資金を提供する「欧州の安全保障行動(SAFE)」の設立を提案。欧州の防衛産業を強化するために欧州内での調達が促進されるよう設計されており、SAFEの資金提供を受けるにはプロジェクト価値の65%がEU、またはより広範な欧州経済領域、もしくはウクライナに拠点を置く企業のものでなければならない。

EUは27日に閣僚レベルで同基金の設立を承認する見込みで、これが設立プロセスの最終的な法的ステップとなる。

EUのコスタ大統領はこの日の合意について「一段と強い欧州に向けた重要な一歩」になると述べた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

政策金利引き上げ、ほふく前進的なアプローチが重要=

ワールド

米管制網近代化へ予算増額を要請、航空会社幹部らが議

ワールド

日本含む外交団への警告射撃、イスラエルに抗議=林官

ビジネス

G7財務相会議、分裂回避へ妥協点を模索 関税議論は
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:関税の歴史学
特集:関税の歴史学
2025年5月27日号(5/20発売)

アメリカ史が語る「関税と恐慌」の連鎖反応。歴史の教訓にトランプと世界が学ぶとき

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドローン母船」の残念な欠点
  • 2
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界の生産量の70%以上を占める国はどこ?
  • 3
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 4
    人間に近い汎用人工知能(AGI)で中国は米国を既に抜…
  • 5
    「空腹」こそが「未来の医療」になる時代へ...「ファ…
  • 6
    コストコが「あの商品」に販売制限...消費者が殺到し…
  • 7
    【クイズ】世界で1番「太陽光発電」を導入している国…
  • 8
    子育て世帯の年収平均値は、地域によってここまで違う
  • 9
    トランプは日本を簡単な交渉相手だと思っているが...…
  • 10
    【クイズ】世界で2番目に「自動車の生産台数」が多い…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 3
    ワニの囲いに侵入した男性...「猛攻」を受け「絶叫」する映像が拡散
  • 4
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 5
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 6
    コストコが「あの商品」に販売制限...消費者が殺到し…
  • 7
    【クイズ】世界で1番「太陽光発電」を導入している国…
  • 8
    中ロが触手を伸ばす米領アリューシャン列島で「次の…
  • 9
    「空腹」こそが「未来の医療」になる時代へ...「ファ…
  • 10
    「運動音痴の夫」を笑う面白動画のはずが...映像内に…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山…
  • 5
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 6
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 7
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 8
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 9
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 10
    ワニの囲いに侵入した男性...「猛攻」を受け「絶叫」…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中