シンガポール非石油輸出、4月は前年比+12.4% 予想大幅に上回る

5月16日、シンガポール企業庁が発表した4月の石油を除く輸出は前年同月比12.4%増と、アナリスト予想の4.3%増を大きく上回った。写真は2月、ブラニ島のコンテナターミナルで撮影(2025年 ロイター/Edgar Su)
Bing Hong Lok
[シンガポール 16日 ロイター] - シンガポール企業庁が16日発表した4月の石油を除く輸出は前年同月比12.4%増と、アナリスト予想の4.3%増を大きく上回った。
電子製品と非電子製品の輸出がともに増加した。3月は5.4%増だった。前月比(季節調整済み)の数値は公表されていない。
米国の関税措置で世界貿易の減速が予想される中、シンガポール経済の見通しは依然として不透明だ。
OCBCのエコノミスト、セレナ・リン氏は4月の輸出大幅増について、特にトランプ米大統領が電子製品を関税の対象外としたことから、世界的な貿易摩擦が高まる前に購入を前倒しする動きが出た可能性があると指摘。
「相互関税の90日間停止と現在進行中のさまざまな貿易交渉により、この数カ月はいったん(緊張が)和らぎ、状況がより明確になるまで前倒しが続く可能性がある」と述べた。
その上で、電子製品と非電子製品の両方について対米輸出の軟化を注視する必要があるとした。
4月の輸出はインドネシア、台湾、韓国、香港、タイ、日本、米国向けが前年比で増加した一方、マレーシアと中国向けは減少した。