トランプ氏、カタールからの航空機受領正当化 「断るのは愚か」

トランプ米大統領は12日、ボーイング製の新型大統領専用機「エアフォースワン」納入の遅れを踏まえ、カタール王室から航空機を受領する計画は実用的な判断として正当化した。写真はカタールが所有するボーイング747─8型機。2月撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)
[ワシントン 12日 ロイター] - トランプ米大統領は12日、ボーイング製の新型大統領専用機「エアフォースワン」納入の遅れを踏まえ、カタール王室から航空機を受領する計画は実用的な判断として正当化した。寛大な申し出を断るのは「愚か」と述べ、高価な贈り物を受け取ることへの倫理的な懸念を退けた。
米政権は、ボーイングの前方が2階建てになった大型機747―8型をカタール王国から受領し、エアフォースワンとして導入する考え。
航空機は4億ドル相当とされ、米政府がこれまで受け取った中で最も高価な贈り物の一つとなる。民主党などは、大統領の判断に影響を与えかねない利益相反だとして批判している。
トランプ氏は、米国がカタールや他の湾岸諸国の安全を守ってきたと指摘。航空機は最終的には自身の大統領図書館に寄贈されるとし、大統領退任後に私的に使用する計画はないとも強調した。
「カタールからの素晴らしいジェスチャーだと思う。とても感謝している。そのような申し出を断るようなことは決してしない」と、中東歴訪に出発する前にホワイトハウスで記者団に語った。
「『無料かつとても高価な航空機を欲しくない』と言うのは愚か者だ」とした。
ホワイトハウスのレビット報道官は、カタールによる米国防総省への航空機提供の申し出は法に従って対応するとした上で、カタールが見返りを求めてくることは懸念していないと述べた。
レビット報道官はFOXニュースに対し「法的な詳細について現在調整中」とし、見返りの可能性については「全く懸念していない。彼らは、トランプ大統領が米国民の利益を最優先し行動すると理解している」と述べた。