豪証取がIPO活性化策、手続き合理化や浮動株要件緩和

5月8日 オーストラリア証券取引所(ASX)は8日、同国資本市場の魅力を高め、低迷する新規株式公開(IPO)を活性化させるための改革案を発表した。写真は2016年3月、シドニーのASXで撮影(2025年 ロイター/David Gray)
[8日 ロイター] - オーストラリア証券取引所(ASX)は8日、同国資本市場の魅力を高め、低迷する新規株式公開(IPO)を活性化させるための改革案を発表した。IPO手続きを合理化し、上場要件を柔軟化する。
オーストラリアのIPOを巡っては、特に案件の立ち上げ前の規制当局による目論見書の審査期間が長いとの批判が一部投資銀行や運用会社から出ていた。
改革案は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の上場に関する審査期間が7日を超えないようにし、期間中に個人投資家の申請を処理できるとした。市場で自由に取引できる株(浮動株)の最低比率を引き下げも盛り込んだ。
ASXの上場部門幹部は、改革案は、豪IPO市場の国際競争力維持、個人投資家の資産形成支援を目的とすると述べた。
LSEGのデータによると、2024年の豪IPO調達総額は20億ドルで、うち13億ドルは1社によるものだった。