米FRB監察トップの選任巡り法案、超党派の上院議員

米国の超党派の上院議員2人は6日、連邦準備理事会(FRB)の内部監視機関、監察総監室の監察総監(IG)を巡る新たな選任方法を盛り込んだ法案を発表した。(2025年 ロイター/Jonathan Ernst)
[7日 ロイター] - 米国の超党派の上院議員2人は6日、連邦準備理事会(FRB)の内部監視機関、監察総監室の監察総監(IG)を巡る新たな選任方法を盛り込んだ法案を発表した。IGが複数のFRB当局者が関与した金融取引問題の調査を巡り、甘すぎるとの批判も出ていた。
法案を提出したリック・スコット議員(共和党)とエリザベス・ウォーレン議員(民主党)は公表した資料で、今回の法案でIGを大統領が指名し、上院が承認する仕組みにするものだと説明した。現行ではFRB議長が選任する制度となっており、IGを自身の監督する機関のトップが選ぶことは「深刻な利益相反をもたらす」と指摘した。今年IGを辞任したマーク・バイアレク氏に関しては「倫理上の懸念、規制上の問題、銀行破綻があった中で、FRB当局者の説明責任を明確にしなかった」としている。
FRBの監察総監室は、消費者金融保護局(CFPB)の監督も担当し、監査や調査、勧告する。FRBの報道官は、上院議員からIG選任に関する書簡を受領したことを認め、応答する方針だと述べた。
一部の上院議員はこれまでも、他の政府機関の同様の役職と同じような選定方法に変更するよう求めてきた。