インド、ロシア産原油輸送船の入港拒否 書類不備と説明も異例
[ニューデリー 27日 ロイター] - インドの港湾当局は27日、ロシア産原油を積んだ古いタンカーの入港を、書類の不備を理由に拒否した。関係者が明らかにした。異例な動きで、印政府がロシア産石油を積んだ船舶への検査を強化していることを示している。
インドは海上を経由したロシア産原油の最大の輸入国。2024年の原油総輸入量では、ロシア産が約35%を占めた。
船舶データによると、入港を拒否されたのはタンザニア船籍の「アンダマン・スカイズ」。ロシア石油大手ルクオイルから印国営石油会社インディアン・オイルに売却されたロシア産バランディ原油約10万トンを積み、ロシアのムルマンスク港からインドのバディナール港に向かっていた。
インドの入港規則では、船齢20年以上の船舶は国際船級協会連合(lACS)の会員か印海事当局が発行する、航行能力を示す証明書の取得が義務付けられている。同船は2004年建造。 関係者によると、同船は印海事コンサルタント会社の書類を持っていたが、同社は印当局の承認を得ていなかった。
同船は英国と欧州連合(EU)の制裁対象に指定されているが、米国や国連の制裁対象ではないという。