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豪総選挙、5月3日実施 生活費高騰など争点

2025年03月28日(金)13時29分

 オーストラリアのアルバニージー首相は3月28日、総選挙を5月3日に行うと発表した。2024年6月、キャンベラで代表撮影(2025年 ロイター)

Alasdair Pal Renju Jose

[シドニー 28日 ロイター] - オーストラリアのアルバニージー首相は28日、総選挙を5月3日に行うと発表した。5週間の選挙戦では生活費高騰への対応が争点になる見通しだ。

同首相が率いる労働党は、前回2022年の総選挙では下院の過半数議席を獲得したが、最近の世論調査では、小政党票を再配分すると野党の自由・国民連合と拮抗する。

アルバニージー首相は記者会見で「わが政権は世界的な課題に対しオーストラリア流に立ち向かうことを選択した。生活費高騰に苦しむ人々を支援しながら、将来に向けて準備をしてきた」とし、「国民が示した強さと強靭(きょうじん)さのおかげで、オーストラリアは難局を脱しつつある。5月3日には、あなた方が進むべき道を選ぶ」と述べた。

選挙戦では生活費高騰が最大の争点になる見通しだ。アルバニージー氏は、今週発表した予算案に盛り込んだ減税を含め、家庭や企業の支持獲得を狙った施策をこの数カ月間打ち出してきた。

アルバニージー氏は任期中おおむね対抗馬を引き離す支持率を維持してきたが、現在は保守連合を率いる自由党のダットン党首とほぼ肩を並べる状況。インフレ鈍化や2月の豪準備銀行(中央銀行)の利下げは、支持押し上げにつながっていない。

自由党のダットン党首は法と秩序重視を打ち出すとともに、労働党が進める再生可能エネルギーへの移行に反対し、原発導入計画を掲げている。

選挙が接戦となれば、いずれの政党や政党連合も単独では政権を樹立できず、少数政党との協力を迫られる。

ロイター
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