ベトナムとロシア、原子力協定など調印 ロ首相がハノイ訪問

ベトナムとロシアは14日、ロシアのミシュスチン首相(写真)のハノイ訪問に合わせて原子力協定など複数の協力協定に調印した。モスクワで2024年5月代表撮影(2025年 ロイター)
Francesco Guarascio Thinh Nguyen
[ハノイ 14日 ロイター] - ベトナムとロシアは14日、ロシアのミシュスチン首相のハノイ訪問に合わせて原子力協定など複数の協力協定に調印した。
ベトナムは長年中断している原子力発電を再開し、成長する製造業への電力供給を拡大することを目指している。
ベトナムはロシア、米国、中国と緊密な関係を維持している。ロシアは長年ベトナムに軍装備品を供給。ロシアの石油・ガス企業が操業する南シナ海のベトナム領海の一部は、中国も領有権を主張している。
共同文書によると、ロシアの国営原子力企業ロスアトムと国営ベトナム電力公社(EVN)が原子力分野の協力強化に合意した。合意内容は公表されていない。米国はロスアトムの子会社と幹部に制裁を科している。
ベトナム国防省とロシア科学省が署名した協定によると、ロシアは海洋調査船をベトナムに譲渡することにも同意した。
ベトナム政府は「われわれは二国間協力の制約に対する解決策を検討・議論・模索する」と表明。
両国の金融取引は西側の対ロシア制裁で悪影響を受けている。
両国はデジタル経済と無線通信の協力に関する協定にも調印した。