ニュース速報
ワールド

ペルーによる中国投資呼び込み、米国の反感は予想せず=首相

2024年06月18日(火)14時03分

ペルーのアドリアンセン首相は17日、近く予定されているボルアルテ大統領の中国訪問や、中国企業によるペルー向け投資拡大が、米国の「恨み」を買うことはないとの見方を示した。写真はアドリアンセン首相。リマで3月撮影。(2024年 ロイター/Sebastian Castaneda/File Photo)

Marco Aquino

[リマ 17日 ロイター] - ペルーのアドリアンセン首相は17日、近く予定されているボルアルテ大統領の中国訪問や、中国企業によるペルー向け投資拡大が、米国の「恨み」を買うことはないとの見方を示した。

ボルアルテ氏は今月末に訪中し、習近平国家主席と会談するほか、通信機器ファーウェイ(華為技術)や電気自動車BYD(比亜迪)といった中国企業の幹部と面会する。特に南米とアジアの主要貿易拠点として期待されるペルーのチャンカイ港の各種設備建設を主導している中遠海運港口有限公司(コスコ・シッピング・ポーツ)の幹部とは、真っ先に会うことになっている。

ペルーで近年、中国企業の投資が増加の一途をたどっていることは西側諸国の懸念要素となっており、中でもチャンカイ港整備計画は中国に対抗して南米投資を進めたい米国や欧州にとって「目の上のこぶ」的存在と言える。

しかしアドリアンセン氏は「米国などの我が国の友人たちが、中国勢の(ペルー向け)投資を呼び込んだからといって憤慨するとは考えていない」と語った。

またアドリアンセン氏は、チャンカイ港の輸出能力を強化する上では、10年にわたって提案ベースにとどまっているペルーからボリビア、ブラジルを結ぶ鉄道の建設計画を再び現実の検討課題にするべきだと指摘した。

ボルアルテ氏の面会相手には、鉄道インフラ整備を手がける中国鉄建も含まれている。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

中国万科、債権者が社債償還延期を拒否 デフォルトリ

ワールド

トランプ氏、経済政策が中間選挙勝利につながるか確信

ビジネス

雇用統計やCPIに注目、年末控えボラティリティー上

ワールド

米ブラウン大学で銃撃、2人死亡・9人負傷 容疑者逃
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の展望。本当にトンネルは抜けたのか?
  • 2
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジアの宝石」の終焉
  • 3
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 4
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 5
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 6
    極限の筋力をつくる2つの技術とは?...真の力は「前…
  • 7
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 8
    大成功の東京デフリンピックが、日本人をこう変えた
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 3
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 6
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 9
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 10
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中