国連総長、イランの報復攻撃を非難 米は「責任取らせる」構え
4月14日、国連のグテレス事務総長は、イランのイスラエル攻撃を受けて開かれた国連安全保障理事会の緊急会合で、武力による報復は国際法で禁じられていると強調した。写真はヨルダンのアンマンで3月撮影(2024年 ロイター/Alaa Al-Sukhni)
Daphne Psaledakis Patricia Zengerle
[14日 ロイター] - 国連のグテレス事務総長は14日、イランのイスラエル攻撃を受けて開かれた国連安全保障理事会の緊急会合で、武力による報復は国際法で禁じられていると強調した。米国は国連の場でイランに責任を取らせるための措置を検討すると表明した。
グテレス氏は、国家の領土保全や政治的独立に対するいかなる武力行使も国連憲章で禁じられていると指摘。イランのイスラエル攻撃を非難し、さらなるエスカレーションをけん制した。
イランは13日、今月初めにシリアの首都ダマスカスにあるイラン大使館周辺がイスラエルによるとみられる攻撃を受けた報復として、イスラエルにドローンとミサイルを発射。中東地域の紛争が拡大する懸念が高まっている。
グテレス氏は中東が「壊滅的な全面衝突」の瀬戸際にあると強調。「今こそ情勢の沈静化、緊張緩和を図るべき時だ」と訴えた。
米国のウッド国連次席大使は安保理に対し、イランの攻撃を明確に非難するよう呼びかけた。また、数日内に他の加盟国との協議を通じて国連の場でイランに責任を取らせるための追加措置を検討する考えを示した。詳細には踏み込まなかった。
さらに「イランやその代理勢力が米国に行動を起こしたり、イスラエルにさらなる行動を起こした場合、イランは責任を負うことになる」と警告した。