ウクライナ、「戦争支援企業」リストを廃止 中国などの反発受け
3月22日、ウクライナはロシアでの事業を通じて間接的に戦争を支援しているとして主要企業約50社を掲載していた「戦争支援企業」リストを廃止したと発表した。オーストリアや中国などの反発を受けた対応。写真はゼレンスキー大統領。2023年4月代表撮影(2024年 ロイター)
Tom Balmforth John O'Donnell
[ロンドン/ベルリン 22日 ロイター] - ウクライナは22日、ロシアでの事業を通じて間接的に戦争を支援しているとして主要企業約50社を掲載していた「戦争支援企業」リストを廃止したと発表した。オーストリアや中国などの反発を受けた対応。
ロシアとの戦争で国際的な支援の継続を望む中、リストを巡る批判に屈した形だ。
リストを巡っては独断的で主観的との批判がある一方、ロシアに対する産業界の忠誠心を明らかにするものだとして支持する向きもあった。
リストの廃止で、関連ウェブサイトの一連の情報も削除された。
市民団体「B4ウクライナ」はリスト廃止に失望の意を表し、大方の政府はロシアとの関係を断つよう企業に圧力をほとんどかけてこなかったと指摘した。
リスト廃止に至るまでの協議に詳しい関係者によると、自国企業が掲載されたことに反発する国々から協調的な圧力があったという。
ある関係者は「中国だけではない」と語り、フランスも圧力をかけたと明らかにした。
別の関係者は圧力をかけた国としてオーストリア、中国、フランス、ハンガリーを挙げた。