ニュース速報
ワールド

イランの高濃縮ウラン貯蔵量が減少、生産は継続=IAEA

2024年02月27日(火)09時29分

 2月26日、 国際原子力機関(IAEA)は四半期報告書で、イランが60%に濃縮したウランを推定121.5キロ貯蔵し、原子爆弾3個分に相当する貯蔵量があった前回報告から6.8キロ減少したと指摘した。写真はIAEAのロゴ。ウィーンで2023年3月撮影(2024年 ロイター/Leonhard Foeger)

Francois Murphy

[ウィーン 26日 ロイター] - 国際原子力機関(IAEA)は26日の四半期報告書で、イランが60%に濃縮したウランを推定121.5キロ貯蔵し、原子爆弾3個分に相当する貯蔵量があった前回報告から6.8キロ減少したと指摘した。

核兵器級の約90%に近い60%の濃縮ウランについて高い生産ペースを維持したが、31.8キロ分の濃縮度を引き下げたという。引き下げた理由は明らかにしていない。

イランは昨年、高濃縮ウランの生産ペースを毎月3キロに落としており、外交筋は米国とイランによる秘密交渉が恐らく背景にあると指摘していた。交渉によりイランで拘束されていた米国人が解放された。

しかし、IAEAは昨年12月の報告書で11月時点で生産ペースが約9キロに再び高まったとしていた。

米国との秘密交渉は終了しており、パレスチナ自治区ガザでイスラエルとイスラム組織ハマスの激しい戦闘が続いているため、再開は難しいと外交関係者はみている。

報告書はまた、イランがIAEAの一部査察官の受け入れを拒否した問題について、撤回して有効な査察を可能にするよう訴えた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

イスラエル、ソマリランドを初の独立国家として正式承

ワールド

ベネズエラ、大統領選の抗議活動後に拘束の99人釈放

ワールド

ゼレンスキー氏、和平案巡り国民投票実施の用意 ロシ

ワールド

ゼレンスキー氏、トランプ氏と28日会談 領土など和
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 6
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 7
    中国、米艦攻撃ミサイル能力を強化 米本土と日本が…
  • 8
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌…
  • 9
    赤ちゃんの「足の動き」に違和感を覚えた母親、動画…
  • 10
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 6
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中