ゴア氏、UAEのCOP28議長国としての資格に異議

12月3日、アル・ゴア元米副大統領(写真)は、気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)の傍らロイターのインタビューに応じ、議長国であるアラブ首長国連邦(UAE)について、地球温暖化の国際会議のかじ取り役としての資格に異議を唱えた。写真はワシントンで5月撮影(2023年 ロイター/Kevin Lamarque)
Valerie Volcovici
[ドバイ 3日 ロイター] - アル・ゴア元米副大統領は3日、気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)の傍らロイターのインタビューに応じ、議長国であるアラブ首長国連邦(UAE)について、地球温暖化の国際会議のかじ取り役としての資格に異議を唱えた。
COP28の議長を務めるジャベル産業・先端技術相がUAEのアブダビ国営石油会社(ADNOC)の最高経営責任者(CEO)であることから、気候変動対策の公正な仲介者になれるのか、という一部の参加者による懐疑的な見方を反映した発言だ。
ゴア氏はインタビューに先立つCOP本会議でのプレゼンテーションで、2022年のUAEの温室効果ガス排出量は前年比7.5%増加したのに対し、世界全体では1.5%増だったとするデータを発表。これはゴア氏が共同で設立したクライメート・トレースのデータで、クライメート・トレースは人工知能(AI)と衛星データを利用して炭素排出量を追跡している。
同氏はまた、石油・ガス会社が会議に参加し、炭素回収のような技術を宣伝することは化石燃料の排出を浄化する方策だとして批判した。
米石油大手エクソンモービルのダレン・ウッズCEOがCOPに初めて出席したことについてゴア氏は、それで同社が気候変動対策に抵抗してきた歴史は払しょくできるわけではないと強調した。