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ロシアの人権、ウクライナ侵攻後「著しく悪化」 国連が報告書

国連人権理事会は18日、昨年2月のウクライナ侵攻開始以降、ロシアの人権状況が著しく悪化していると指摘した。2014年8月撮影(2023年 ロイター/Carlo Allegri/File Photo)
Emma Farge Gabrielle Tétrault-Farber
[ジュネーブ 18日 ロイター] - 国連人権理事会は18日、昨年2月のウクライナ侵攻開始以降、ロシアの人権状況が著しく悪化していると指摘した。市民社会に対する「組織的な弾圧」が行われているとし是正を求めた。
ロシアの人権問題の特別報告者マリアナ・カツァロワ氏は報告書で、ロシア当局が反戦派を大量に恣意的に逮捕したとし、拘束された人は「執拗な拷問や虐待」で命の危険にさらされているとした。
国連人権理事会が、安全保障理事会の常任理事国であるロシアの人権状況の調査を要請されたのは初めて。
ロシアは、国内の人権問題に関する批判を根拠がないと否定している。大統領府のペスコフ報道官は、報告書をまだ見ていないため、コメントできないと述べた。
報告書は「市民社会を抑圧し、反戦の立場をとる人権活動家などを罰する」ための法規制を挙げ、「これらの法規制のしばしば暴力的な執行で、市民社会組織を組織的に弾圧し、市民的な空間や独立系メディアを閉鎖している」とした。
国連人権理事会は21日に報告書について討議する。