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EU加盟国、発電所補助金に厳しい条件検討 域内電力市場改革

2023年06月30日(金)12時08分

 6月29日、欧州連合(EU)加盟国は先週のエネルギー相理事会で域内の電力市場改革の規則案で合意できなかったことを受け、発電所に対する国家補助金により厳しい条件を設ける方向で検討している。写真はフランスのトゥールーズとアジャンの間を流れるガロンヌ川沿いにある高圧送電線。2018年7月撮影(2023年 ロイター/Regis Duvignau)

[ブリュッセル 29日 ロイター] - 欧州連合(EU)加盟国は先週のエネルギー相理事会で域内の電力市場改革の規則案で合意できなかったことを受け、発電所に対する国家補助金により厳しい条件を設ける方向で検討している。

先週はドイツ、オーストリア、ルクセンブルクなどの国々が、既存発電所に政府と固定価格での契約締結を認める案に反対したため、合意に至らなかった。

外交筋によると、フランスの原子力発電所に対する補助金使用が主な懸念材料だった。フランスは二酸化炭素(CO2)排出量が低い原発を域内法で一段と優遇するよう求めてきた。

EU加盟国が新たに検討している妥協案は、発電所の価値の50%以上に相当し、寿命を10年以上延ばすような多額の投資を行った既存発電所のみを補助金の対象にするとした。

加盟国の代表は30日にこの案について協議する。

市場改革は電力価格の安定化を図る狙いがあり、昨年の天然ガス価格高騰によるエネルギー危機の再発防止を目指している。

ロイター
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