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OPECプラス、新型コロナ変異株の影響を検証へ

2021年11月27日(土)03時06分

11月26日、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」の関係者は、新型コロナウイルスの新たな変異株の動向を注視していると明らかにした。写真は2013年11月、ウィーンで撮影(2021年 ロイター/Leonhard Foeger)

[ロンドン、モスクワ 26日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」の関係者は26日、新型コロナウイルスの新たな変異株の動向を注視していると明らかにした。一部の関係者は原油市場の見通しが悪化する可能性があるとの懸念を表明した。

OPECプラスは来週の12月2日に会合を開き、来年1月の生産量について協議する。

米国は23日、石油価格の抑制に向け、各国と協調して戦略石油備蓄を放出すると発表した。

ある関係者によると、OPECプラスの主要メンバーであるロシアは新型コロナ変異株をまだ懸念していない。

OPECプラスは今年8月から毎月、供給量を日量40万バレルずつ追加し、昨年実施した記録的な減産を解除する方向にある。ただ、原油価格を下げるために一段の増産を求めた米国に抵抗している。

新たに確認された新型コロナの変異株「B.1.1.529」に世界の当局は警戒感を示しており、欧州連合(EU)や英国、インドなどが出入国管理の厳格化を発表した。原油価格は26日に1バレル=75ドルを下回り、大幅な値下がりとなった。

あるOPECの代表者は匿名で、新たな変異株について「ただでさえ弱い見通しに、弱気な見方が加わるのだから良くないことだ」と語った。また、別の代表者は時期尚早としながらも、問題化する可能性があると指摘した。

別の関係者によると、OPECプラスは来週の会合で新たな変異株の原油市場への影響を評価すると明らかにした。

関係筋によると、閣僚に助言するOPECパネルが今週開催した会合では、米国主導の石油備蓄放出について、OPECが既に警告している来年の供給過剰を増大させるとの見方を示した。

別のOPECの代表者は26日に原油価格が下落したことに触れて「非常に心配している」としながらも、新たな変異株が今後どれほどの影響を与えるかは「現時点ではまだ分からないことが多い」と述べるにとどめた。

OPECプラスの関係者によると26日より前には、来年1月の増産計画の一時休止について議論していなかった。イラクは25日、OPECプラスが既存計画を維持すべきだと表明した。

ロイター
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