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再生エネ投資、2030年までに現状の3倍に=IEA
10月13日、国際エネルギー機関(IEA)は、気候変動問題に対処するため、2030年までに再生エネルギーへの投資を現状の3倍に増やす必要があるとの見解を示した。発電用風力タービン、アムステルダム近郊で2017年撮影(2021年 ロイター/Yves Herman)
[ロンドン 13日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は13日、気候変動問題に対処するため、2030年までに再生エネルギーへの投資を現状の3倍に増やす必要があるとの見解を示した。
IEAは、今月末から始まる国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)を前に世界エネルギー見通しを発表。「世界は将来のエネルギー需要を満たすために十分な投資を行っていない」と指摘し、「(クリーンエネルギーへの)移行に向けた支出は徐々に増えているものの、エネルギーサービス需要の増加を持続可能な方法で満たす水準よりはるかに少ない」との見方を示した。
COP26について「各国が2015年のパリ協定に基づき、より野心的な新たな取り組みを宣言する準備ができているかを試す最初のテストだ」とし、「世界中でクリーンエネルギーへの移行を加速させる明白なシグナルを送る機会だ」と強調した。
ここ数週間、原油や天然ガスの価格は数年ぶり高値を記録し、アジアや欧州ではエネルギー不足が起こり、電力料金も高騰している。新型コロナ禍で導入された規制の緩和に伴い化石燃料需要も回復している。
IEAは、パンデミック(世界的大流行)後のエネルギー投資では、太陽光や風力、水力、バイオエネルギーなどがより大きな割合を占める必要があると指摘した。
今年の新規発電設備投資は再生可能エネルギーが3分の2以上を占めるものの、石炭や石油の使用は大幅に増加しており、今年の二酸化炭素(CO2)排出量の増加幅は過去2番目に高い水準になるとの見通しを示した。