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豪NSW州のコロナ新規感染者が大幅増、ビクトリア州は封鎖緩和へ
豪ビクトリア州のアンドリュース首相は27日、新型コロナウイルスの新規感染者減少を受け、ロックダウン(都市封鎖)を予定通り同日夜から緩和すると発表した。写真はメルボルンで16日撮影。(2021年 ロイター/Sandra Sanders )
[シドニー 27日 ロイター] - 豪ビクトリア州のアンドリュース首相は27日、新型コロナウイルスの新規感染者減少を受け、ロックダウン(都市封鎖)を予定通り同日夜から緩和すると発表した。一方、ニューサウスウェールズ(NSW)州は感染者が急増しており、ロックダウンが延長されるとみられる。
NSW州の州都シドニーで感染力が強いとされるデルタ型変異株の感染が拡大し、南オーストラリア州を含む3州に感染が広がったのを受け、豪州の2600万人近い人口の半数以上がロックダウンの対象となってきた。
NSW州で過去24時間に確認された感染者は172人と、前日の145人から増え、1年4カ月ぶりの多さとなった。少なくとも60人が感染後に他者との接触機会があった。州内で入院しているコロナ患者は169人に上り、そのうち46人が集中治療室(ICU)で治療を受けている。
同州のベレジクリアン首相は週内にロックダウン延長の是非を判断すると述べた。ただ、ワクチン接種完了者は州の人口の13%未満にとどまっているため、行動制限は維持されるとみられる。
一方、ビクトリア州当局がこの日発表した州内の新規感染者は10人と、前日の11人から減少した。28日から市民は理由を問わず外出することが可能になる。ただ、自宅への来客禁止や屋内外のマスク着用義務など一部の制限は維持される。
ロックダウンによって豪経済は過去2年で2回目のリセッション(景気後退)に陥る可能性が高まっている。ただ、フライデンバーグ財務相は27日、景気後退について語るのは時期尚早との見方を示した。