ニュース速報

ワールド

米議会、つなぎ予算案が浮上 政府機関閉鎖回避へ与野党協議続く

2017年04月26日(水)13時10分

 4月25日、米連邦政府機関が閉鎖される可能性は現時点で後退したように見える。写真右は、共和党のミッチ・マコネル上院院内総務。ワシントンで撮影(2017年 ロイター/Joshua Roberts)

[ワシントン 25日 ロイター] - 米連邦政府機関が閉鎖される可能性は25日時点で後退したように見える。トランプ大統領が前日、メキシコとの国境の壁建設費用の予算計上を先送りする意向を示唆したためだ。ただ暫定予算の期限が28日に迫っているにもかかわらず、共和・民主両党には本予算の合意に向けて解決すべきいくつかの難しい問題がまだ残されている。

こうした中で議会では、1週間程度の短期のつなぎ予算を成立させて9月末までの本予算に向けた交渉をまとめる時間を稼ぐ必要があるとの機運が広がりつつある。

上院歳出委員会メンバーの1人である共和党のリサ・マカウスキ氏は、記者団からつなぎ予算可決の可能性を聞かれると「そうなりそうだ」と答えた。

一方、共和党のミッチ・マコネル上院院内総務は、つなぎ予算について議論するのは時期尚早で、まだ本予算の合意に向けた交渉が続いていると強調した。

民主党のステニー・ホイヤー下院院内幹事は、長期的な予算を巡る問題解決が近い場合のみ、つなぎ予算の提案に賛成するよう同党議員に呼び掛けている。

与党・共和党は上下両院で過半数を確保しているが、上院の議席数は52で、28日中に本予算案を可決する上で必要な60人には届かない。

行政管理予算局(OMB)局長のミック・マルバニー氏は25日遅く、CNNに対し、トランプ氏は民主党員が求めていたもう一つの権利、すなわち医療保険制度改革(オバマケア)の一環である600万人の米国民に向けたコスト・シェアリング助成金について合意しないと述べた。

マルバニー氏は、米政府は民主党に対し、メキシコとの国境の壁建設における資金調達と引き換えにオバマケア助成金を盛り込む案を提示したが、「民主党がこれを拒否したため、われわれも壁建設の先送りに至った」と語った。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ECB利下げ、年内3回の公算大 堅調な成長で=ギリ

ワールド

米・サウジ、安全保障協定で近く合意か イスラエル関

ワールド

フィリピン船や乗組員に被害及ぼす行動は「無責任」、

ワールド

米大学の反戦デモ、強制排除続く UCLAで200人
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロシア空軍基地の被害規模

  • 4

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 5

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 6

    「TSMC創業者」モリス・チャンが、IBM工場の買収を視…

  • 7

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 8

    中国のコモディティ爆買い続く、 最終兵器「人民元切…

  • 9

    「複雑で自由で多様」...日本アニメがこれからも世界…

  • 10

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 5

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 6

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 7

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 8

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 9

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 10

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中