ニュース速報
ビジネス

インドルピー、史上最安値更新 中東紛争でリスク回避の売り

2026年03月04日(水)13時57分

2025年8月、ベンガルールの市場でインド紙幣を数える男性。REUTERS

Jaspreet Kalra Nimesh Vora

[ム‌ンバイ 4日 ロイター] - イ‌ンドの通貨ルピーが4日、対ド​ルで初めて1ドル=92ルピー台に乗せ、史上最安値を更新し⁠た。緊迫化する中​東情勢を受けた原油価格の急騰が、インドの経常赤字拡大やインフレ加速への懸念を強めている。

ルピーは一時、1ドル=92.17ルピーまで下落。前日⁠比で0.7%安となり、1月下旬に記録したこれまでの最安値(91.9875ルピー)を塗り替えた。

中東紛争の拡大⁠は、​複数の経路でインド経済に打撃を与えるリスクがある。インドは原油需要の8割以上を輸入に依存しており、原油高は貿易赤字の拡大に直結する。また、世界的なリスク回避姿勢の強⁠まりにより、海外投資家がイン‌ド株式市場から資金を引き揚げる動きも加速⁠して⁠いる。

さらに、中東地域で働くインド人労働者からの送金への影響も懸念されている。

コタック・マヒンドラ銀行のアナリストはリポートで「‌紛争が長期化すれば、送金や資本流​入が‌滞る可能性がある。⁠経常赤字の​拡大やインフレ、成長率の鈍化を通じて、インドのマクロ経済見通しは悪化するだろう」と分析した。

ルピーは年初からすでに2%超下落しており、新興国‌通貨の中でも下げが目立つ。2025年通年でも対ドルで約5%下落した。

HSBC銀行のアナリスト​は「原油高の影響は、⁠実需統計に現れる前に為替相場に先行して反映される」と指摘。最近は、輸入企業による​ドル買いが加速する一方で、輸出企業が手元資金のドル売りを控える動きが出ており、ルピー安圧力を一段と強めているという。

ロイター
Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国、内需拡大へ消費促進策 所得向上など

ビジネス

消費者マインド2月は7年ぶり高水準、物価見通しが低

ビジネス

金が1.4%反発、中東紛争拡大で安全資産に買い

ワールド

韓国国会、対米投資特別法案を12日に可決へ 与野党
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 2
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズった理由
  • 3
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られる」衝撃映像にネット騒然
  • 4
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 5
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 6
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 7
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 8
    人気の女性インフルエンサー、「直視できない」すご…
  • 9
    イランへの直接攻撃は世界を変えた...秩序が崩壊する…
  • 10
    「日本食ブーム」は止まらない...抹茶、日本酒に「あ…
  • 1
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 2
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの謎判定に「怒りの鉄拳」、木俣椋真の1980には「ぼやき」も
  • 3
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 4
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 5
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 6
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 7
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 8
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 9
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 10
    中国で今まで発見されたことがないような恐竜の化石…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中