プライベートクレジットの負債隠し、米ヘッジファンドが指摘
Nell Mackenzie
[ロンドン 26日 ロイター] - 運用資産30億ドルのヘッジファンド、ルーブリック・キャピタルが、個人投資家から資金を募る一部のプライベートクレジット企業について、会計手法を用いて財務の健全性を粉飾している可能性があると投資家宛ての書簡で警告した。ロイターが書簡の内容を確認した。
ポイント72の元スターマネジャーが設立した同ファンドは、中堅・中小企業に融資する「ビジネス・ディベロップメント・カンパニー(BDC)」の一部が、四半期末の前後で負債を貸借対照表から一時的に外していると指摘した。
書簡によると、こうした企業はある投資銀行からレポ取引に似た融資を受け、四半期末の間だけ負債を圧縮して見せかけ、数日後には再び計上しているという。
ルーブリックは「分配金の引き下げを回避するため、エンロンのような会計操作に手を染めている悪質な業者がいる」と断じた。
プライベートクレジット市場では、昨年、自動車部品メーカーのファースト・ブランズやサブプライムローン業者のトライカラーが破綻して以降、急速に拡大してきた市場への監視の目が厳しくなっている。
BDC業界は3000億ドル超の資産を管理し、米国のダイレクトレンディングの約4分の1を占める。
ルーブリックによれば、コスト上昇と投資家からの分配金要求にさらされた運用担当者が、分配金を減らす代わりにレバレッジを増やして対応するという疑わしい行動につながっているという。
プライベートクレジットのデフォルト率は3%から5%の間とされ、資金繰りに行き詰まった借り手が利息を現金ではなく債務で支払う「現物支給(PIK)ローン」の利用もパンデミック後の高水準に達している。
非上場のBDCでは、投資家の解約請求が純資産の10%に達すると資金が凍結される仕組みがある。ルーブリックは、流動性の懸念が強まる中で、一部の業者が財務状況を実態より良く見せようとしていると警鐘を鳴らしている。
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