年末異例の「乱気流」、重要経済指標やAI不安が翻弄も=今週の米株式市場
Lewis Krauskopf
[ニューヨーク 19日 ロイター] - 年末になると上昇気流になりがちな米株式市場だが、今年は不安定に推移する可能性がある乱気流に直面している。指標となるS&P500種株価指数は12月に入って小幅に下落し、平均的に好調に推移するとされる12月の例年の傾向に反する動きを見せている。
米国株式市場に変動を引き起こしている主因は二つあり、一つは人工知能(AI)のインフラ構築に向けた企業の大規模支出への注目と、米連邦準備理事会(FRB)による2026年の追加利下げへの期待感の変化だ。
オラクルのデータセンター整備の計画に対する疑問が、ハイテク株やAI関連株を押し下げた。一方で18日に発表された11月の消費者物価指数(CPI)の上昇率が緩やかだったことは上昇要因となった。
エドワード・ジョーンズのシニアグローバル投資ストラテジスト、アンジェロ・クールカファス氏は「発表された経済指標は、FRBの利下げ圧力を確固たるものにした」と指摘。今後数日間は投資家が利益確定売りに動いて売り圧力が生じるかもしれないものの「最新のデータは『今年の(株価上昇の)サンタクロース・ラリーの発生に青信号をともした』と言えるだろう」との見方を示した。
株式取引年鑑によると、1950年以降のサンタクロース・ラリーでS&P500種株価指数は年末の最終5営業日と翌年1月の最初の2営業日で平均1.3%上昇している。今年は、今月24日から26年1月5日までがこの期間に当たる。
<公表が遅れた経済指標、FRBに投資家らが反応>
先週(15日の週)は、43日間に及んだ連邦政府機関の閉鎖によって公表が遅れた大量のデータが発表された。11月の雇用統計は雇用増加のペースが回復したものの、失業率は4.6%と4年超ぶりの高水準となった。11月のCPIの前年同月比上昇率は市場予想を下回った。
FRBは前回会合まで3回連続で利下げを決めており、投資家らは追加利下げの時期を探ろうとデータを精査している。
ベアリングスの資産配分・マルチアセットポートフォリオソリューションのグローバル責任者、トレバー・スレイブン氏は「政府閉鎖関連のデータのゆがみを踏まえ、FRBの今後の道筋がどうなるのか大きな疑問を提示されることになるだろう」との予想する。
スレイブン氏は「主要中央銀行の政策の方向性と、労働市場データに(さらなる)軟調さがみられる時期でのインフレの方向性との間で、未解決の議論が続いている」と言及した。
22日から始まる週は2025年第3・四半期の国内総生産(GDP)、耐久財受注、消費者信頼感指数などの経済指標が発表される予定だ。
また、25年の株価上昇を支えてきたAI関連銘柄への注目は続くとみられる。S&P500種株価指数は25年に3年連続で二桁の上昇率達成に向けた軌道に乗っている。
しかし最近では、AI関連の大規模なインフラ投資がいつ収益を生むのかといった懸念が、S&P500種などの主要株価指数で圧倒的な比重を占めるIT銘柄の急騰にブレーキをかけている。
ジャニー・モンゴメリー・スコットの最高投資ストラテジスト、マーク・ルスキニ氏は「AI支出への懐疑論が目立ち始めている」と指摘。ハイテク関連株は「時価総額加重型の指数での過大な比重が、相場に圧力をかけているのは明らかだ」と話す。
穴埋めをしているのは、これまで出遅れていた他の分野の銘柄だ。これには運輸、金融、小型株といった景気変動に敏感な分野が含まれており、これらはいずれも12月に入って上昇している。
クルカファス氏は「資金がハイテク株から離れてきている」とし、「他の分野が台頭し、市場がほぼレンジ相場を維持する一助となっている」と説明した。
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