ファイザー、26年1株利益見通し予想に届かず 「今後数年は厳しい」と警告
写真はファイザーのロゴ。米カリフォルニア州サンディエゴの同社研究施設で9月撮影。REUTERS/Mike Blake
Puyaan Singh Michael Erman
[16日 ロイター] - 米製薬大手ファイザーが16日発表した2026年通期の調整後1株利益見通しは2.80-3.00ドルで、LSEGがまとめたアナリスト予想平均の3.05ドルに届かなかった。
26年売上高見通しも595億-625億ドルで、アナリスト予想の615億9000万ドルと比べて慎重だった。
新型コロナ関連製品の売上高は今年に比べて約15億ドル減少すると予想。26年中に幾つかの製品の特許が失効することでも15億ドル前後の減収になるという。
新型コロナウイルスワクチン・治療薬の売上高減少や、米政府に対する薬価引き下げの約束、主要製品の特許切れなどを理由に挙げて、26年から数年の業績は険しい道のりをたどると警告した。
売上高の成長軌道を回復できるのは29年以降になる見込み。新型コロナウイルスワクチン・治療薬以来、画期的な新薬投入がない中で、肥満症治療薬を含めた次期有力製品開発を急ぐ一方、27年まで年間70億ドル超のコスト節減を目標に掲げている。
バースタインのアナリスト、コートニー・ブリーン氏は「投資家が成長軌道(に乗った)と確信するまで株価は現在の20ドル台半ばでのレンジを抜け出せそうにない」と述べた。
新型コロナ関連製品と特許切れ製品を除く営業収入伸び率は4%と想定されている。
JPモルガンのアナリスト、クリス・スコット氏は「このコア見通しはわれわれの予想を若干上回っている。コスト管理改善やリストラの取り組みを踏まえ、26年を通じて1株利益が小幅に上振れても驚かない」と指摘した。





