英自動車生産、10月は前年比23.8%減 ジャガーのサイバー攻撃響く
2022年12月15日、英ソリハルで撮影(2025年 ロイター/フィル・ノーブル)
[28日 ロイター] - 英自動車工業会(SMMT)が28日発表した10月の国内自動車生産台数は、前年同月比23.8%減の5万9010台となった。タタ・モーターズ<TAMO.NS>傘下で英最大の高級車メーカーであるジャガー・ランドローバー(JLR)への前例のないサイバー攻撃の影響が続いているという。
JLRは攻撃を封じ込めるためシステムを停止した後、10月初めに生産を再開した。英国内の工場は6週間にわたり生産を停止し、1億9600万ポンド(2億5900万ドル)の損失が発生した。
SMMTによると、10月の商用車を含む自動車生産台数は30.9%減の6万2116台となった。電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、ハイブリッド車の生産台数は10.4%増の2万7287台で、総生産台数のほぼ半分を占めた。政府の環境目標と、中国車との競争に直面した大幅な値引きがEV需要を押し上げたという。
SMMTのマイク・ホーズ会長は、「成長は目前だ」と述べ、15億ポンドの新たな自動車関連資金を含む政府の支援に言及した。
ただSMMTは、メーカーが政府の規制に沿った新型EVの発売準備を進めているときに新たなEV税制措置が導入され、勢いが損なわれる可能性があると警告した。
リーブス財務相が26日に発表した予算案では、よりクリーンな車への乗り換えで失われる燃料税収入の一部を相殺するため、2028年4月からEVに走行距離に応じた課税を導入することが盛り込まれた。





