ニュース速報
ビジネス

バークシャー、手元資金が過去最高 12四半期連続で株売り越し

2025年11月03日(月)09時42分

 著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる米投資会社バークシャー・ハサウェイは1日、第3・四半期決算を発表した。増益となる中でも、手元資金が過去最高の3817億ドルに膨れ上がり、市場に対して慎重な姿勢を崩していないことを示唆した。写真はニューヨーク証券取引所で、スクリーンに表示されたバークシャーのロゴ。昨年9月撮影(2025年 ロイター/Brendan McDermid)

Jonathan Stempel

[1日 ロイター] - 著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる米投資会社バークシャー・ハサウェイは1日、第3・四半期決算を発表した。増益となる中でも、手元資金が過去最高の3817億ドルに膨れ上がり、市場に対して慎重な姿勢を崩していないことを示唆した。

株式売買は12四半期連続の売り越しとなった。また、5四半期連続で自社株買いを実施しなかった。

第3・四半期の営業利益は保険損失の減少が寄与し、34%増の134億9000万ドルと、アナリスト予想を上回った。

一方、売上高はわずか2%増にとどまり、米経済全体の成長率を下回った。

景気先行き不透明感と消費者信頼感の低下が足かせとなり、傘下の住宅建設クレイトン・ホームズの売上高が伸び悩んだほか、乾電池大手デュラセルやアパレル企業フルーツオブザルームなどが減収となった。

エドワード・ジョーンズのアナリストで、9月にバークシャーの投資判断を「買い」に引き上げたジェームズ・シャナハン氏は、市場が今年上昇する中、バークシャーが現金支出拡大に抵抗していることは失望に値するとし、「自社株も含め、株価が割高だと感じれば、最終的にはその通りになるが、長い間間違っていることもある」と述べた。

自動車保険事業ガイコは新規契約獲得に向け支出を拡大する中、利益が減少した。

鉄道事業BNSFは6%増益。燃料費の減少と「従業員の生産性向上」が寄与したという。

純利益は308億ドルで前年同期の262億5000万ドルから増加した。純利益にはバークシャーが保有する株式の評価損益が含まれるため変動が大きくなる。9月末時点の同社の株式ポートフォリオは2832億ドル。

バフェット氏は今年末で最高経営責任者(CEO)を退任する予定で、今回がCEOとして最後の四半期決算発表となる。バフェット氏は会長にとどまり、グレッグ・アベル副会長がCEOに就任する。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米韓制服組トップ、地域安保「複雑で不安定」 米長官

ワールド

マレーシア首相、1.42億ドルの磁石工場でレアアー

ワールド

インドネシア、9月輸出入が増加 ともに予想上回る

ワールド

インド製造業PMI、10月改定値は59.2に上昇 
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「今年注目の旅行先」、1位は米ビッグスカイ
  • 3
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った「意外な姿」に大きな注目、なぜこんな格好を?
  • 4
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつか…
  • 5
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 6
    筋肉はなぜ「伸ばしながら鍛える」のか?...「関節ト…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 10
    「あなたが着ている制服を...」 乗客が客室乗務員に…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 7
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 8
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 9
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 10
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中