ニュース速報
ビジネス

米、高金利で住宅不況も FRBは利下げ加速を=財務長官

2025年11月03日(月)09時12分

 ベセント米財務長官は2日、高金利の影響で米経済の一部、特に住宅部門はすでにリセッション(景気後退)に陥っている可能性があると述べ、連邦準備理事会(FRB)に対し利下げ加速を改めて求めた。写真はベセント氏。英エイルズベリーで9月、代表撮影(2025年 ロイター)

Andrea Shalal

[2日 ロイター] - ベセント米財務長官は2日、高金利の影響で米経済の一部、特に住宅部門はすでにリセッション(景気後退)に陥っている可能性があると述べ、連邦準備理事会(FRB)に対し利下げ加速を改めて求めた。

CNNの番組で「経済状況は良好だと考えているが、景気後退に陥っている部門もある」とし、「FRBの政策は多くの分配の問題を引き起こしている」と述べた。

米経済全体は依然として底堅いものの、高水準の住宅ローン金利が依然として不動産市場の足かせになっていると指摘。住宅部門は事実上、景気後退に陥っており、低所得層が最大の打撃を受けていると語った。経済環境全体が移行期にあるとも述べた。

FRBのミラン理事は米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が10月31日に実施し11月1日に掲載したインタビューで、FRBが迅速に金利を引き下げなければ景気後退を招くリスクがあると指摘。「これほど引き締め的な政策を長期にわたり維持すれば、金融政策自体が景気後退を誘発するリスクがある」とし、「インフレ上振れを懸念していないのであれば、そのようなリスクを冒す理由はない」と述べた。

ベセント氏も同様の見解を示し、トランプ政権による政府支出削減が財政赤字の対国内総生産(GDP)比率を6.4%から5.9%に低下させ、インフレ率の低下にも寄与するはずだとした。

「(政府が)支出を縮小すれば、インフレ率は低下するはずだ。インフレ率が低下しているなら、FRBは利下げすべきだ」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米韓制服組トップ、地域安保「複雑で不安定」 米長官

ワールド

マレーシア首相、1.42億ドルの磁石工場でレアアー

ワールド

インドネシア、9月輸出入が増加 ともに予想上回る

ワールド

インド製造業PMI、10月改定値は59.2に上昇 
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「今年注目の旅行先」、1位は米ビッグスカイ
  • 3
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った「意外な姿」に大きな注目、なぜこんな格好を?
  • 4
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつか…
  • 5
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 6
    筋肉はなぜ「伸ばしながら鍛える」のか?...「関節ト…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 10
    「あなたが着ている制服を...」 乗客が客室乗務員に…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 7
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 8
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 9
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 10
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中