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11.5兆ドル規模の投資家団体、食品大手にタンパク質源多様化要求

2025年10月28日(火)16時34分

10月28日、計11兆5000億ドルの資産を運用する投資家ネットワークは大手食品会社や小売業者に対し、動物由来から植物由来へとタンパク質源を多様化するよう求めている。写真は、カナダのマニトバ州ウィニペグで作られた、植物由来のハンバーガーパテ。2019年8月撮影(2025年 ロイター/Shannon VanRaes)

Alexander Marrow

[ロンドン 28日 ロイター] - 計11兆5000億ドルの資産を運用する投資家ネットワーク「Farm Animal Investment Risk and Return(FAIRR)イニシアチブ」は大手食品会社や小売業者に対し、サプライチェーン(供給網)の強靭性を高め、食料安全保障リスクを軽減するため、動物由来から植物由来へとタンパク質源を多様化するよう求めている。

世界的な金利上昇と気温上昇により飼料コストが上昇し、卵などの価格が予測不可能な鳥インフルエンザの発生に影響されやすくなる中、食品会社は不安定な家畜サプライチェーンに直面。エクスポージャーが高過ぎると判断されれば投資家の撤退リスクがある。

28日に公表されるFAIRRの報告書は、代替タンパク源がもたらす「成長と健康」の機会を捉えるようメーカーや小売業者に要求。オランダの資産運用会社MNの担当者はロイターに対し「食品・小売業界にとって、タンパク質の多様化はCO2排出を削減するための重要な要素だ」と述べ、良い例として、アホールド・デレーズが欧州を対象に2030年までに販売するタンパク質の50%を植物由来にすると約束していることを挙げた。

投資家はFAIRRを通じて、ネスレ、ダノン、クラフト・ハインツといったメーカーや、アマゾン、カルフール、ウォルマートといった小売業者など20社に関与している。

ロイター
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