ノボ、アルツハイマー病薬試験は「宝くじ」のようなもの＝幹部

　９月１７日、デンマーク製薬大手ノボノルディスクの経営幹部、ルドビッチ・ヘルフゴット氏は、同社の肥満症治療薬をアルツハイマー病治療薬として応用するための臨床試験について、見通しは不確実だが巨大な可能性を秘める「宝くじ」のようなものだとの見方を示した。写真は、デンマーク・コペンハーゲン郊外のバウスベアにある同社オフィスの看板。７月撮影（２０２５年　ロイター/Tom Little）

[コペンハーゲン １７日 ロイター] - デンマーク製薬大手ノボノルディスクの経営幹部、ルドビッチ・ヘルフゴット氏は１７日、同社の肥満症治療薬をアルツハイマー病治療薬として応用するための臨床試験について、見通しは不確実だが巨大な可能性を秘める「宝くじ」のようなものだとの見方を示した。オーストリアの首都ウィーンで開かれた欧州糖尿病学会（ＥＡＳＤ）開催中にロイターのインタビューに応じた。

ノボノルディスクは、試験結果のデータが年末までに得られるとみている。大ヒット商品となった糖尿病薬「オゼンピック」と肥満症薬「ウゴービ」の有効成分であるセマグルチドのようなＧＬＰ－１受容体作動薬にとって、アルツハイマー病は次の重要領域となる可能性がある。

試験ではセマグルチドが初期段階のアルツハイマー病患者の認知機能低下を遅らせることができるかどうかを検証している。

ノボノルディスクに対しては、一部の投資家から事業多角化を求める声が上がっている。しかしヘルフゴット氏は肥満症・糖尿病および関連併存疾患に軸足を置く方針を改めて表明した。