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NY外為市場=ドル、対ユーロで4年ぶり安値 FOMCにらみ

2025年09月17日(水)05時16分

終盤のニューヨーク外為市場ではドルが全面的に下落し、対ユーロで4年ぶりの安値をつけた。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 16日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場ではドルが全面的に下落し、対ユーロで4年ぶりの安値をつけた。投資家らは米連邦準備理事会(FRB)による利下げ観測を強めた。

ユーロ/ドルは0.9%高の1.1867ドルと、2021年9月以来の高値を付けた。

主要6通貨に対するドルの動向を示す米ドル指数は0.7%安の96.636。7月1日以来の安値となった。

市場は17日まで開催のFOMCで25ベーシスポイント(bp)の利下げを予想している。

コーペイの首席市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏は「投資家らは政策決定と経済予測の『ドットチャート』概要、パウエルFRB議長記者会見でハト派的なメッセージが出ることに備えているため、ドルは全面的に下げる展開となっている」と述べた。

8月の小売売上高(季節調整済み)が前月比0.6%増加したというデータは、ドル相場にはほとんど影響を与えなかった。

ただ、キャピタル・エコノミクスの副主任市場エコノミスト、ジョナス・ゴルターマン氏は「最近の雇用の伸びの鈍化にもかかわらず、米国経済が引き続き好調であることを示唆している。これは、FOMCが現在想定されているよりも緩やかなペースの政策緩和を維持し、ドルがここから若干反発する可能性が高いことを示唆している」と指摘した。

英ポンドは0.5%高の1.366ドルと、約2カ月ぶりの高値を付けた。

この日に発表されたデータで英国の雇用者数が7カ月連続で縮小し、賃金の伸びも鈍化したことが明らかになった。イングランド銀行(英中央銀行、BOE)の根強いインフレ圧力に対する懸念が和らぐ可能性がある。

ドル/円は1カ月ぶりの安値に下落。19日の日銀政策決定会合を前に0.7%安の1ドル=146.35円で取引された。短期金融市場では日銀が政策金利を0.5%に据え置くと予想されている。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1%高の11万6511ドルだった。

ドル/円 NY午後3時 146.34/146.35

始値 147.04

高値 147.23

安値 146.29

ユーロ/ドル NY午後3時 1.1866/1.1868

始値 1.1807

高値 1.1878

安値 1.1791

ロイター
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