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英国、弱い経済成長と労働参加率低下に直面=ベイリー中銀総裁

2025年08月25日(月)08時47分

 8月23日、イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁(写真)は、英国は新型コロナのパンデミック以降、基調となる経済成長の弱さと労働参加率の低下という「深刻な課題」に直面しているとの見解を示した。ロンドンで7日代表撮影(2025年 ロイター)

[ジャクソンホール(米ワイオミング州)23日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は23日、英国は新型コロナのパンデミック以降、基調となる経済成長の弱さと労働参加率の低下という「深刻な課題」に直面しているとの見解を示した。

米連邦準備理事会(FRB)が西部ワイオミング州で開催した年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で発言した。ベイリー氏は人口の高齢化や、疾病による比較的若年層での労働参加率低下が、経済生産性向上への取り組みの必要性を高めていると指摘した。

総裁は、「潜在成長率に関するこの問題に立ち返ると、生産性向上をさらに重視する必要がある。高齢化は近い将来に好転することはないだろう」と語った。

英中銀は失業率の長期的傾向ではなく、労働参加率の水準に注目するようになったと述べた。

英国では他の先進国とは異なり、16歳から64歳までの労働市場参加者の割合が新型コロナ以前よりも低くなっている。

ベイリー総裁は、回答率の低さや、経済活動を行っていない人々が調査に参加する可能性が高いことなど、データには大きな留意点があると指摘した。しかし、こうした要因だけでは労働参加率の低下を十分に説明できないと述べた。

「データ上の留意点はあるとしても、これは英国にとって非常に残念な状況だ。なぜなら、われわれは(労働参加率の)順位でかなり下位だからだ」と語った。

ベイリー氏は金融政策の見通しについては直接言及しなかった。

ロイター
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