英インフレ加速、一時的とみられるが「楽観せず」=グリーン中銀政策委員

イングランド銀行(英中央銀行)のグリーン金融政策委員は6月7日、国内インフレ率について、現在の加速は一時的とみられるが、数年前にインフレが予想以上に長期化した経緯があり「楽観はしていない」と述べた。5月8日、ロンドンで撮影(2025年 ロイター/Carlos Jasso)
[ドブロブニク(クロアチア) 7日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のグリーン金融政策委員は7日、国内インフレ率について、現在の加速は一時的とみられるが、数年前にインフレが予想以上に長期化した経緯があり「楽観はしていない」と述べた。
4月の消費者物価指数(CPI)上昇率は予想以上に加速した。
グリーン氏はクロアチアで開催された会議で「われわれは(インフレ加速を)無視できると考えているが、もちろんかなりのリスクがある」とし「前回は多くの二次的影響があった。今回は二次的影響がないと期待しているが、楽観はしていない」と発言。
最近の生活費高騰により「人々がインフレ加速に敏感になっており、それが賃金・物価動向に波及する恐れがある」との認識を示した。同国では2022年にインフレ率が11.1%に加速した。
民間部門の賃金上昇率が「2%のインフレ目標と整合的な水準を大幅に上回っている」との認識も改めて表明。「正しい方向には向かっているが、私が望むほど速いペースではない」と述べた。